『命の認識』

圧倒されましたー。すごい。
一言でいうなら、「メメントモリ〜自分が(いつか)必ず死ぬことを忘れるな」
絶対に万人受けしない展示だけれど、淡々とリアル。

「色付けされて、操作されての感動なんてしたくない。
そんなんだったらデジタルな知識だけでじゅうぶん」
いつだってそんな風に思ってる偏屈なワタクシには、
この素っ気なさ、モノとしてのリアル、それが本当に刺激的でした。

というわけで、見てきました。

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『命の認識』〜東京大学総合研究博物館〜 
http://www.um.u-tokyo.ac.jp/exhibition/2009inochi.html

↑ まったく「学術」っぽくなく、下手なアートなんかよりよほど
挑戦的な企画だってことが伝わってきますなー。おもしろいね。この人。

***

骨ってクールなんですよね。いつもすごくそう思う。
カッコ良くて、冷たくて、つまりそういう「クール」さ。
乾いてて、精妙な形。
べたべたした生命感はもうそこにはなくて、でも厳然とそこに居る。

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鍼灸学校の授業で、骨の名称を逐一覚えさせられるのは、
苦痛以外の何モノでもなかった。
こんなのぜーんぜん意味ないじゃん。って思ってた。
だけど、あのとき、骨のかっこよさをもっと知ってれば、、、
もっとマジメにベンキョーしたかもしれない。
ま、でも、結局いまは、人を見ても、人と話してても、なんとなーくいつも
その人の骨格のこと考えてたりするような人間になってしまったわけです。
あいかわらず名称はまったく覚えられないんだけど。(漢字が苦手だ)
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動物の骨は、人間の骨とはあちこち違う。
それがものすごーーーくリアルに感じられた。
ミンククジラの脊柱の骨はむっちゃくちゃ大きかった。
キリンの頸椎はめちゃくちゃ丈夫そうだった。
頭骸骨の形もみんな違う。
角は頭骸骨から直接生えてるんだーーー!とか。

「生命の多様性」とか、「みんなちがって、みんないい」でも、
なんでもいいんだけど、とにかく、それぞれ頑張って生きたんだ!
ってことがしんしんと伝わってくるフロアです。

願わくば、哺乳類以外の、爬虫類の骨も見てみたかった、くらいかな。

でもって、なんと観覧料は無料です。
場所はものすごーくわかりにくい。宣伝もしてなさそうだし。

モノ好きな方は、絶対ご覧になるとよろしいかと思います。
3月28日で終わっちゃいますが。ぜひぜひ。








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なんか、周りみんな写真撮ってたんで、いいのかなーと思いつつ、
撮らせて頂いてきました。

あの臨場感はぜんぜん伝えきれないですが。


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フロアには、いわゆる「解説」なるものが全くありません。
無骨な大工道具みたいな解剖用具が並べてあったり、
隅に置かれた巨大冷凍庫に、解剖用の動物遺体が入っていたり。




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死産で産まれたアジアゾウの子供。
しっかりともうゾウの形になっている。130kgくらいあるらしい。

総監督は「死の誕生」と、この子のこと表現していた。
「可哀想」とか、そういうセンチメンタルなキモチは吹っ飛ぶリアルさ。

目を反らさず、しっかりと見ること。
そこでしっかりと何かを感じ取ることから、
この子は新しくいろんな人の中に生きていく、はず。
by tamayura_tamayura | 2010-03-17 12:42 | 見・聴・体験
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